正チャンに、結ったブルーベルの髪を解かせてみたい、というアイデアから出た今回の恋物語。
いつもは推定10歳差前後で書いている正青シリーズですが、今回の恋物語は同い年じゃなきゃ成立しないな、同い年ならではだな、と思ったので、正チャンの年齢を下げて、ふたりとも14歳設定という初めての試みになりました。
天才科学者で、見かけに反して(?)案外隠れモテ男で、しかし年相応以下に鈍い正チャンと、死ぬ気の勇気を振り絞るとつい女王様になってしまう、でも本当は一所懸命恋する女の子ブルーベル、という組み合わせ。
このお話の正チャンはおっとり少年なのですけれども、デートの度に白蘭と桔梗を中心にした話ばっかりされたのでは、さすがに凹んできたのに違いない。
鈍いので、「どうして僕はデートに誘われたんだろう?」とずっと思っていたのでしょうし。
ブルーベルにズバリ訊くのも躊躇われ、ブルーベルのことは伏せて、クラスの男の子にイタリアの高校生恋愛事情というのをそれとなく尋ねてみれば、その答えは「とりあえず試しにデートしてみるもんだよ」と、日本人の感性としては有り得ない返事。でも、アメリカで年上のおとな達もそんなだった、と思い出す。
頭のいい子が目立つのが学校。何てったって学び舎。
僕…科学者だったなんて言ってしまったから、興味を持たれてしまったのだろうか?(確かにきっかけではあるけど鈍い)
でも…それ以上は、ブルーベルは僕に興味なんてないみたいだし……(鈍いけど、聞き上手には程遠い自分ばっかり喋りたがるブルーベルも悪い)
デートって、好き同士だから必ず楽しい、とは限んないんですよね。
すれ違いだらけだから、本当は両片想いなのに両想いになれなかったとか、両想いなのにその恋に終わりが来てしまうとか、世の中は失恋で溢れています。
藤花も、ちょっといい雰囲気の男の子に誘われて、一緒にスケートなんかして、相手のアパートまで招かれたところまで行った!これは確定か!?と思ったんですけど、当時お互い大学1年生で、彼が高校の卒業アルバムを出して想い出話を初めまして、その中に<好きだった女の子>の話がありまして、……藤花のテンション、一気に下がった。テキトーに言い訳して、すぐに帰りました。
んで、あとから知りました。両片想い。
じゃあ、何で他の女の話なんかするんだよ!!
恋には駆け引きというものも必要だったり、そんなことする余裕がなくても臆病になって、伝えるどころか肝心なことを質問することさえ出来なくなっちゃったりするんですけど、ママン藤花の実感としては、
直球がいいと思います。 単に藤花が小細工がダメな芸のない女なのかもしれませんが、これが一番誤解が少ないよ。
恋の高度テクなんて使わなくても、直球なら度胸ひとつに賭けて誰でも投げられるし。
こじれて恋が壊れてしまうくらいなら、死ぬ気で何か伝えるなり尋ねるなりした方がいいよ絶対。
ちなみに、イタリア語の「あなたに恋をしています」は、
女性→男性へ Sono innamorata di te.
男性→女性へ Sono innamorato di te.
です。
そして、I like you. は、恋人同士でもよく交わされる言葉で、情熱さえ含むフレーズとして使われます。
それだけ、恋人同士の I love you.は(家族その他はまた違う)、責任重大で、軽い覚悟で言ってはいけない大切な言葉です。(でもうちのスパナは結構頻回に言ってるな…うちの酢はそういうキャラでと思って下さい)
同い年でも、ちょっと鈍くて奥手でも、カコイイ正チャンを書いてみたかったし、可愛いブルーベルを書いてみたかったのが、今回のラブストーリーでした。
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テーマ : 家庭教師ヒットマンREBORN!
ジャンル : アニメ・コミック