桜 と 葉 っ ぱ。 読まなきゃ良かった…

    読まなきゃ良かった…

    自分が小説を書くにあたって、何が肥やしになっているかというと、今までの自分自身の軌跡、出会った環境、親しくなったひととの関わりや、親しくなったからこそのプライベートな体験談、読んできた様々な本(フィクション・ノンフィクション・漫画など色々)……というわけで、作品をアウトプットしてばかりだと、自分の中身がスカスカになってくる気がする。

    で、最近小説を読む方に時間を取るようにしているんですけど……「もう一度読みたい」っていう話が全然ない。「読んで良かった」は思うんですけど。
    若いときは、好きな本はもう手垢がつくほど、数え切れないほど飽きずもせず読み返したんですが。

    なので、当サイトのリピーターの皆様には、足を向けて寝られないと心底思いました。
    何度も読んで貰えるということは、ものすごい名誉です。

    自分が最近読んだ本を読み返す気にならなかった理由のひとつは、「ハッピーエンドじゃなかった」のが一番だったと思います。
    名作だとすら思うのに、そのラストが来るとわかっているから、もう読み返せない。

    名作なら悲劇でもその感動を繰り返せたのは、学生時代までだったと、回想します。
    自分で稼ぐようになってからは、何かダメになった。自分という人間に対する責任が重くなったから…だろうか???

    或いは、私は就職していた期間が短く(病状の悪化で定時まで耐えられなくなった)、退職とほぼ同時に結婚し(タイミングがタイミングだったので、寿退社だと思われたらしい…別にいいけど)、2ヶ月しないうちにうっかり妊婦になってた(無排卵だから子ども欲しくなったら不妊治療に来いとか言ったじゃん産婦人科医ーーー!!!)……ので、すぐママンになってしまったんですよね。

    ひょっとしたら、そのギリギリの状態でママンになった、のが<悲劇>に感動出来なくなった一番の理由かも知れない。

    友だちが言ってて、嗚呼そうだなって思ったのが、泣き止まない赤ちゃんの延々抱っこって、もう地獄なんですけど、それでも

    「重いからって赤ちゃんを落とす母親はいない。」

    ああ、そうだなって。虚弱で母親になる資格があったのかなかったのか不明な私ですらそうだ。

    小さな、本当に弱い弱い、決して自分の力だけでは生きていけない小さな命を守りながら生きていると、悲劇は悲劇でしかなく、悲惨なものであって、これっぽっちも綺麗なんかじゃないと強く思うんです。

    悲劇は綺麗なんかじゃない。少なくとも私にとっては大事なことだから2回言ってみた。

    最近、割と面白いと思って作品を追っていた作家さんがいたんですが、このひとの作品は不思議な読み味で、途中はかなり面白いのですが、ラストがハッピーエンドかそうじゃないのかよくわからない終わり方をする。
    時には、アレ?もう終わりなの??続きはないの???みたいな、尻切れトンボ的な印象で終わることもなんどかありました。
    でも、ハッキリしないからこそ、何らかの光明があるんじゃないか、と漠然と思ってもいいんじゃないかと思う終わり方、でもありました。

    なので、もう一度読み返したいとは思わなかったんですが、この人の作品をもっと読んでみたいなとは思ったのです。

    でも、「読むんじゃなかった」ものに出会ってしまった……
    それは、この作家さんの短いエッセイ集です。

    エッセイとは読みやすいジャンルなので、私は「エッセイは読んだことはあるけど小説は読んだことがない」という失礼なことをやらかしている作家さんが何人かいらっしゃるのですが、でもそのエッセイは何度も読み返せば元気が出たり、癒しがあったり、そういうものだったので、小説まで手を伸ばさなくてもそのエッセイ世界で満足してしまっていたからです。

    小説という虚構に入っていかなくても、エッセイというリアルを読んで、同じ空の人に「こういう素敵な人がいるんだなあ」とか「こんな救いがあるんだなあ」と思うだけでいいと思わせてくれたというか。

    で、今回は逆だったんですね。小説がいいかなと思って、だからエッセイを読んでみたという。

    ……読まなきゃ良かった……

    小説後のエッセイって、ある意味<ネタバレ>ですから。
    小説では行間から読み取っていい読者の自由が、ある程度奪われてしまう。
    奪われても、自分のハートにビンゴなら喜びなのでしょうが、そうじゃなかった場合、私は一体何に感動していたのだろうかと、この失意は自分が思った以上にハンパなかった。
    じわじわ来た、失意と、嫌悪が。

    その作家さんは、自分が読み手に回るとき、つまり楽しむときにはダークなものを好むのだそうです。
    幸せなものよりも、圧倒的に闇が好きだと。

    そのエッセイの始めの辺りは、不思議なくらい私の生い立ちと重なるところが多くて、「うんうん、わかるよそれ!!」とか、子どもの頃を思い出して、「そうだったんだよ!誰もわかってくれなかったけど仲間がいたよ!!」とか、かなり嬉しかったのに。

    でも、子ども時代を離れて、その人が成長していくにしたがって、当たり前だけど私とはどんどん違う人になってゆく(そりゃそうだ、プロの人気作家になるくらいすごい人なんだから)。

    でも、その人が悲劇を好むと知ったときに、私はもうこの人の小説は読めないんじゃないかと、思ってしまった。
    この人は、小説で人間を救う気がないんだとわかってしまったから。

    私は、砂糖かよ、みたいなアマチュア恋愛小説を書いていますけど、それでも小さな志はあって(物書きはアマでもプロでも、何かしら伝えたいものを持っているものです)、それは読んでくれた人に小さくても「幸せ」を感じて欲しいということです。

    # どーしよーもないえろはえろでしかありませんが。でも鬼畜エンドは書かない

    揉める恋愛は苦しいし醜い。リアルで十分です、そんなもので心でいっぱいにするのは。
    裏切られる悲しみ、憎しみ、恨みも醜い。
    そういうものから逃れられなかったころの自分自身も嫌いだった。私は思い出したくもない。

    生まれてくる子どもは、当然に愛される為に産まれて来るべきです。
    なのに、世界中にそうじゃない現実が、悲惨がいくらでもある。いくらでもあるのに私が書く必要はない。

    私なりに、多分読者のお嬢様よりも長く生きてきて、自分がひ弱なくせに守るべきものは持っている。
    若い頃は自分氏ねばいいのにとかかなり思っていたけど、生き延びて良かった。
    氏んでたら、夫は私よりも健康で明朗で良い妻に恵まれていたかも知れないけど、今居る子供たちは生まれて来なかった。
    夫が我が子を抱いて笑ってくれることもなかったし、今居るこどもたちの笑顔も懸命な人生のはじまりもなかった。だから私は生きていて良かった。

    私くらいの歳になると、周囲には、まだ若いのに力尽き自死に至った人、不慮の事故や病気で逝かなければならなかった人、という悲劇が、現実が、いくつもあって……
    だからこそ、私は悲劇で終わる話は書かない。鎮魂を願うからこそ、書かない。

    悲劇で人生を終えたい人間なんて、いるものか。
    私は悲劇を悼んで、悲劇に感動出来ない年齢になり、幸福を守りたい母親になり、願い祈る人間になった。

    あのエッセイ、まだ半分くらいだけど、私にしては珍しく、最後まで読まずに終わる本になると思います。
    私は、悲劇を好み悲劇を娯楽に出来る感性の大人は嫌いです。

    ネット小説がメジャーになったのは、ケータイ小説という文化から来ていて、若い人達が何かを吐き出す為に発展し、それに共感する若者がたくさんいたから一層発展した文化だと思うので、それに異議を唱えるつもりはありません。

    でも、私が書きたいものは、そうじゃない。若者じゃないから、私は。
    私は特に立派な大人ではありませんが、大人になりきれない大人でありたくはない。

    以前も書いたことですが、私の小説の読者さんが、私よりも若いことが多い、ことが想定される以上、私は自分より若い人に向かって、不幸に終わる話や光を見出せない話を発信したいとは思わない。

    変則的なパターンもありますが、死エンドなら死ぬんじゃなくて生き切る話にする。
    誰にも理解されなくても、本人達だけは揺るぎなく分かち合える幸せを見出して終わる。

    私は、幸せを祈って何かを書きたい。
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    テーマ : 家庭教師ヒットマンREBORN!
    ジャンル : アニメ・コミック

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    藤 花(To-ka)

    Author:藤 花(To-ka)

    草 ヒバ 草とか、技術 畑、その他(復/活ジャンルで見境無く雑食)の小説書いてます。

    BL~にょた~NL、ギャグ~シリアス、純愛~R20まで幅広く。
    CPも幅広く。見境無く雑食。

    ハッピーエンド至上主義です。
    どんなに切で進行しても、ラスト1ページであっても覆す!

    誰も彼も末永く爆発して欲しい。
    恋も結婚も幸せだと、私が言い切ってあげよう既婚なだけに。


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